家族の一員だから
 そのための心構え

ワンちゃんの幸せはあなた次第

 動物と触れ合うことで癒しを得る“アニマルセラピー” があるように、ワンちゃんは家族の健康・幸福に影響を与える素晴らしい存在です。ただ、一度飼い始めると「飽きたから」「思ったように言うことをきかないから」「買い換えたいから」という理由で途中でやめることは出来ません。ワンちゃんのいる生活への心構えをしっかりもって、あなたとワンちゃん、どちらも幸せな毎日を過ごしましょう。

確認しよう!8つの心構え

1.散歩

 散歩はしつけの一環にもなりますし、何よりワンちゃんは散歩が大好きです。
 散歩時間は、超小型犬なら10分、小型犬なら20分、中型犬なら30分、大型犬なら1時間が目安で、朝・夕方の2回がよいとされています。
 また、散歩のときは排泄物処理グッズを必ず携帯し、地域の方の迷惑にならないようにします。

2.食事と歯磨き

 ワンちゃんの健康を守るには年齢や体格、運動量などにあった食事を与えます。玉ねぎやチョコレートなどは中毒を起こすので食べさせてはいけないと知っている人も多いですが、牛乳も下痢を起こしやすいので、あまりよくありません。初めての食材は確認してからあげましょう。
 また、大変なのが歯磨きです。ワンちゃんに歯磨きをしないと、口臭や歯周病の原因になってしまいます。実際、3歳以上のワンちゃんの80%が歯周病の予備軍だったという調査もあります。嫌がるワンちゃんも多いので、口を触られることに慣れてもらうことからスタートして、根気強く続ける必要があります。

3.掃除

 トイレの後始末や抜け毛の処理などこまめに掃除が必要です。特にトイレは所定の場所でしてくれるようになるまで根気強いトレーニングが必須で、最初は家中を汚してしまいます。
 また、抜け毛は一般的に春と秋の年2回、換毛期(かんもうき)と呼ばれる時期に多くなります。犬種によって抜け毛の量は異なり、換毛期がない(抜ける量が少ない)ワンちゃんもいます。ただ、全く毛が抜けないワンちゃんはいませんので、ブラッシングやシャンプーなどと合わせて抜け毛の処理をしてあげます。また、散歩中に屋外でブラッシングをした場合にそのままにしておくと、アレルギーの人や子供など近隣の迷惑になります。ウンチと同様に持ち帰りましょう。

4.病気をする

 当然ですが、ワンちゃんもずっと元気ではありません。病気のワンちゃんの面倒は大変ですし、姿を見るのもつらいものです。また、治療にお金もかかります。人のように国からの医療費補助がありませんので「会計の時に高額で驚いた」という方も多く、ペット保険に加入する人もいます。
 犬種によってかかりやすい病気が異なりますので事前にチェックしておくとよいでしょう。

5.お金がかかる

 ワンちゃんの購入代と別に、ワクチン代や登録代、グッズ代で最初に5~6万円、その後はエサ代やペットシーツ代などで毎月1万円程度かかります。また、他に病気やケガの治療費に年間6万円ほど必要です。ただし、エサ代や治療費はワンちゃんの大きさや病気・ケガの程度によって異なります。

6.長期の外出がしにくい

 ワンちゃんを飼い始めると、どうしても長期の外出がしにくくなります。旅行であれば一緒に泊まれる宿を利用することもできますが、それができない場合は、親戚や知り合いに預けるか、ペットホテルを利用します。このとき、預け先に慣れていないとワンちゃんにストレスを与えてしまいます。

7.先に死んでしまう

 最も大変でつらいのが、愛犬との別れです。近年、ワンちゃんの平均寿命は13~15年と大幅に延びましたが、一般的には飼い主さんがワンちゃんの最後を看取ることになります。最後に「死んでしまって悲しいけれど、出会えて本当に良かった」と思えるよう一日一日を大切に過ごしてあげてください。

犬と人間の年齢換算表
(犬年齢) /(人年齢)

1か月1歳
2か月3歳
3か月5歳
6か月10歳
1年17歳
2年24歳
5年40歳
10年60歳
15年80歳
20年100歳

8. 飼い主に必要なモラルとマナー

以下は環境省から「飼い主の方へ 守ってほしい5か条」として挙げられているものです。家族みんなで守れるか、確認しましょう。

1)動物の習性等を正しく理解し、最後まで責任をもって飼いましょう 飼い始める前から正しい飼い方などの知識を持ち、飼い始めたら、動物の種類に応じた適切な飼い方をして健康・安全に気を配り、最後まで責任をもって飼いましょう。 2)人に危害を加えたり、近隣に迷惑をかけることのないようにしましょう 糞尿や毛、羽毛などで近隣の生活環境を悪化させたり、公共の場所を汚さないようにしましょう。また、動物の種類に応じてしつけや訓練をして、人に危害を加えたり、鳴き声などで近隣に迷惑をかけることのないようにしましょう。 3)むやみに繁殖させないようにしましょう 動物にかけられる手間、時間、空間には限りがあります。きちんと管理できる数を超えないようにしましょう。また、生まれる命に責任が持てないのであれば、不妊去勢手術などの繁殖制限措置を行いましょう。 4)動物による感染症の知識を持ちましょう 動物と人の双方に感染する病気(人と動物の共通感染症)について、正しい知識を持ち、自分や他の人への感染を防ぎましょう。 5)盗難や迷子を防ぐため、所有者を明らかにしましょう 飼っている動物が自分のものであることを示す、マイクロチップ、名札などの標識をつけましょう。 出典:環境省ホームページ「飼い主の方へ 守ってほしい5か条」より抜粋(https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/owner.html)

TOPページに戻る