接種後の観察時間

『予防接種と子どもの健康』には、「予防接種を受けた後の一般的注意事項」として「予防接種を受けたあと30分間程度は、医療機関(施設)でお子さんの様子を観察するか、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。急な副反応はこの間に起こることがまれにあります。」と記載があります。ほとんどの先生方は、接種後は、そのようになされていると思います。また、確かに手元にいていただく方が良いようです。

以前、まだワクチンの安定剤にゼラチンが使われていた頃の話ですが、当時の「ゼラチンアレルギー」の症例を経験された方は「手元に置いていてよかった、帰していたらと思うとゾッとする」と私に話してくれました。あってはならないのですが、あるかもしれない「副反応」に対しては、家族からクレームが付けられようとも、接種後30分は自院内にいていただく方が、安全であると考えます。

ただ、その30分間をどのように考えるかで、家族にとっては「強いマイナスのイメージ」となるか「弱いマイナスのイメージ」となるかが分かれます。仕事の忙しい方であれば、この30分はもったいないと思われるかもしれませんね。でも中には、学校の宿題を持って接種に来る小学生もいます。また当院には、保育士が常勤しています。そして、場合によっては接種後に、「絵本の読み聴かせ」を実施することもあります。最近では、慣れたお母さん方は、この観察時間帯に子どもと遊ぶようになられたようです。手元のおもちゃで一緒に遊んだり、絵本の読み聴かせを子どもさんにしたりされています。この時間にテレビを点けることはまずありませんし、「テレビを点けて」というリクエストもありません。お母さん方が数組で各々の子どもさんと、遊ばれています。医療機関にとっては、接種後30分の間、物理的にスペースをとったり、スタッフの人員も必要となり負担でもあります。ただ、先ほども述べましたが、安全の為には必要なものです。少し見方を変えてみませんか。

当院では、予防接種スペースには、絵本やオモチャを置いて、少しでも「怖さ」が軽減できるように工夫しています。そして、この観察時間を「すてきな30分」と銘打って、ゆったりと、子どもさんと遊びながら過ごしていただいています。いつも仕事や家事で忙しいお母さんも、多少は気持ちの上でゆっくりしていただき、「あっと言う間の30分」になって欲しいと願っています。

30分間のすてきな時間

予防接種の接種後30分の診察の時間は、
お仕事や家事に追われるお忙しいお母さんにとって貴重な時間です。
でも私達は、日頃お忙しいからこそ、親子でふれあうこの30分間を大切にしていただきたいと思います。
今日のこの30分間を、お子さんと向き合い有意義に過ごしてみられませんか?

病院なら安心して30分間待つことができるね。
病院なら安心して30分間待つことができるね。
おもちゃがたくさんあって楽しいな!
おもちゃがたくさんあって楽しいな!