ライソゾーム病検査

細胞の中にある「ライソゾーム」。この分解酵素のひとつが
先天的に欠損しているために起こる指定難病がライソゾーム病です。

ライソゾーム病ってなに?

細胞の中にある小器官「ライソゾーム」には数多くの分解酵素があり、細胞内でいらなくなったタンパク質、脂肪、糖などを分解し、排出しています。この分解酵素のひとつが先天的に欠損しているために起こる病気が「ライソゾーム病」です。さまざまな症状を総称していう名前で、現在までに約60種の病気が知られています。


ライソゾーム病ではどのような症状がおきるの?

ライソゾーム病は非常にまれな全身の病気で、その病気によってさまざまです。神経症状をはじめ、さまざまな症状が出現します。


県内の実施率は?
熊本県では、2006年にファブリー病検査を開始し、2013年からボンペ病検査、さらに2016年12月からゴーシェ病・ムコ多糖症Ⅰ型・Ⅱ型(パイロット検査)の3項目の検査を追加することができました。計5項目を実施しています。
どんな検査を行うの?
新生児マススクリーニングで使用する、ろ紙の一部を使って検査します。追加で採血をするなど、赤ちゃんの負担はありません。

もっとくわしく!
中村Dr.からのひとことコメント

熊本大学大学院生命科学研究部 
小児科学分野 教授 中村公俊

ライソゾーム病は、同じ病気でも病型によって症状が異なるため、成人してからも病気が見過ごされるケースが多く見受けられます。そういう患者さんを少しでも少なくするためには、「早期発見」が何より大事です。

(取材:2018年10月末)