つら〜い「つわり」。
どうやって乗り切る?

いつ終わるかわからない、大変な「つわり」。
どんな症状があるの? どうやって乗り切るの?

「つわり」がおきるのははぜ?

吐き気、貧血、倦怠感、食欲低下…。いわゆる「つわり」と言われる症状ですが、実はその明確な原因についてはわかっていません。妊娠中はホルモンが子宮以外の平滑筋(へいかつきん)も弛緩させてしまうので、腸や尿管の動きが悪くなります。妊娠中は常に胃もたれしているような状態が続きます。また、妊娠初期には甲状腺の働きが一時的に強くなるため、吐き気や動悸があらわれることがあります。心理的なストレスも影響します。ひどくなると、栄養のバランスが壊れて「妊娠悪阻(おそ)」になってしまいます。


いつからいつまで続くの?

妊娠8週後半から9週にかけて症状のピークがくると言います。妊娠12週までには軽くなり始めるのがふつうです。ほとんど症状がない人もいれば、重い人もいます。つわりに個人差がある理由は十分には解明されていません。


気をつけたほうがいいことは?

脱水になりがちなので、少しでも水分をとるようにしてください。空腹も避けたほうがいいので、回数を増やして少量をたくさんとるように。この時だけは、栄養バランスを考えなくて食べたいものを食べてOK! 酸っぱいものを食べたくなりますが、胸やけの原因になりますのでNGです。


つわりの時期はどう過ごせばいい?お助けフードは?

きらいなものは食べなくていいし、作らなくてOKです。寝る前におすすめしているのは「夜食」をとること。塩味だけのライスボールをラップにくるんで冷蔵庫に冷やしてストックしておくといいです。1,2個でも口に入れると、明朝だいぶ違いますよ。カットしたバナナもいいですね。とにかく少量を頻回食べること。

さらにワンポイント!
大場Dr.からのアドバイス

熊本大学大学院生命科学研究部 
産科婦人科学分野 医学博士 大場隆

お腹の赤ちゃんに個性があるように、症状のあらわれ方にも差があります。本当にきつい時は妊娠中でも安全な薬もあります。担当の先生に相談してみて下さい。特に脱水症状にならないように注意を!

(取材:2018年10月末)