新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への取り組み

新型コロナウイルス感染症に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。皆様の回復と、一日も早い感染終息を心よりお祈り申し上げます。
世界的な危機的状況である中、当社は予防・治療のプロフェッショナルとして、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの研究・開発への貢献、医薬品の安定供給などに取り組んでおります。

NEWS

2023年1月31日時点

ワクチン開発に向けた取り組み

当社は、国立感染症研究所、東京大学医科学研究所及び医薬基盤・健康・栄養研究所との協業による新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する不活化ワクチンの開発に取り組んでいます。

主なワクチンの種類 特徴 実用化例
弱毒生ワクチン 毒性を極度に弱めた生きている病原体(ウイルスや細菌)を利用 BCG、水痘、ロタ
麻疹、風疹
不活化ワクチン 感染性や毒性をなくした病原体(ウイルスや細菌)やその成分を利用 インフルエンザ
4種混合
日本脳炎
組換えタンパク質ワクチン
ペプチドワクチン
遺伝子組換え技術を用いて植物や昆虫、動物の細胞で作製したウイルス抗原やペプチドを利用 B型肝炎
帯状疱疹
mRNAワクチン
DNAワクチン
ウイルス抗原の設計図であるDNAまたはmRNAそのものを利用 新型コロナ
ウイルスベクターワクチン 無害なウイルスにウイルス抗原の設計図であるDNAまたはmRNAを組み込んだものを利用 新型コロナ

新型コロナウイルス感染症に対して開発されている主なワクチンの種類

この研究・開発は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が実施する創薬支援推進事業の公募研究開発課題「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発(企業主導型)」に採択されたものです(1次、2次ともに採択)。

2022年5月より18歳以上40歳以下の成人を対象とした第Ⅲ相臨床試験(国際共同)を、2023年1月より6か月以上12歳未満の小児を対象とした小児第Ⅲ相臨床試験を実施しています。

また、当社は厚生労働省が実施する「ワクチン生産体制等緊急整備事業【第1次公募】」の事業者に採択されました。当社が開発を進めている不活化ワクチンを国内に早期供給すべく、本採択により厚生労働省から交付される助成金を活用し、生産体制を整備しました。

詳細については、プレスリリースをご確認ください。

ワクチンの受託製造に向けた取り組み

当社は、アストラゼネカ株式会社が日本へ導入する新型コロナウイルス感染症に対するワクチンについて、アストラゼネカ株式会社からワクチン原液の提供を受けて製剤化を行いました。詳細については、プレスリリースをご確認ください。

医薬品の安定供給

当社は、平時より安定供給に向けて安定生産に努めており、当面の製品供給は問題ないと予測しています。今後も状況に応じて、必要な対策を講じてまいります。

医療機関での感染拡大防止に向けて

MRの医療機関への訪問

MRによる医療機関への訪問は、施設側の状況を確認した上で実施しています。訪問する場合は、必ずマスクを着用する等、感染拡大防止に最大限の注意を払っています。また、医療関係者のご要望に応じて、Web会議ツールを用いたリモート面談も行っています。

臨床試験は被験者の安全確保、医療機関の負担軽減を考慮しながら実施継続

現在進行している臨床試験は、各実施医療機関の前向きな協力もあり継続しています。試験継続にあたっては、実施医療機関への訪問を極力控え、ITツール等を積極的に利用し必要な情報提供を遅滞なく行うことで、実施医療機関の皆様の負担軽減に努めております。その上で、被験者の皆様の安全確保を最優先として、関係者の皆様と連携しながら被験者の皆様の状況に応じて臨機応変に対応しています。
なお、今後も新型コロナウイルスの感染状況を常に注視しながら、リスクアセスメントを実施し、従来のモニタリング方法や進め方にとらわれることなくGCP省令の趣旨・目的を念頭に置き、臨床試験における実施医療機関での感染拡大防止や品質確保に必要なリスク対策に迅速に取り組んでまいります。

当社は医薬品の安定供給を続けていくために、従業員の安全確保を最優先としながらBCP(事業継続計画)に則り、厳重な感染防止対策のもとで事業活動を継続していきます。引き続き情報収集・状況把握を行い、必要な対応・対策を迅速に実施してまいります。